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きょうだいのはなし
日の当たらない部屋できょうだいは朝を迎える。
白み始めたような色彩の中で、ゆるんだ時間を共有する。
その視線はぜんぜん交わらなくて、でもそれに気付かない振りをする。
ふたりとも、大人になったからだ。

少し悲しいことのように思えるけれど、それはきっと幸福なことなんだろう。
と大きい方はぼんやりと思う。
小さい方は、羽根のような心持ちで時を過ごす。それは決して形にはならない。
流れるままに、空を泳ぐ。

戦ったりであるとか、走ったりであるとか、悩んだり、罠を仕掛けたり、
そういう世界にふたりは暮らしているのに、この部屋はいつもゆるりとしている。
もう何度日が昇ったかさえ分からない、薄暗い部屋。
とても近いのに、たくさん知ってるのに、きれいな線はかけない。
ただからだがあって、思考があって、ゆるんだ時間がある。
でもそれが幸福なのだと、ふたりともなぜだか知っている。

ピクニックという映画みたいに高い塀の上を歩いていく。
落ちそうになりながら、いろんなものを見て、いろんなことを喋る。
空をみた。星をみた。川をみた。猫に会った。
ふたりはどこまでいけるだろうか。
どこまで塀は続いてるだろうか。
まだ、見えない。
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double happiness
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